yappy777’s アウトドアblog

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キャンプの思い出(サバイバル編)

初めてのキャンプは幼稚園の頃だったみたいですが、記憶にはなく、鮮明に覚えている話しを一つ。

 

小学校低学年の時、奈良県、吉野の山奥に父親と二人でキャンプに行った時のこと。舗装されている山道から舗装されてない山道に入り、行き止まりになった時、「今日はこの上でキャンプをしよう!」と。さっきから道路標識の横に「○月○日○○付近で体長○mのツキノワグマが目撃されています。注意して下さい」の看板が何回も…

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こんな感じ

 

この、行き止まりの上?理解するまでに時間があるかかりましたが、父親の手には大きなマチェットが…。

f:id:yappy777:20180621164032j:imageマチェット

 

草やツタや小枝を薙ぎ払い進みます。途中、足幅程の小川を見つけると父親が、「良かった水場があって。この水筒に水を入れよう!」流石にその時は「飲むの?大丈夫ですか?」と思ったのを覚えています。

 

暫く進み、比較的なだらかな斜面になった時に「今日はここを寝床にしよう!」と。寝床?ただの草木が生える斜面なのですが…と思っている間に父からスコップを渡されて…はい。二人が寝れる分だけ平らにしました。

 

小さなテントを張り寝たのですが、寝れない…遠くで聞こえる猿の叫び声。枝葉の落ちる音。そして近くで枝が折れる音!絶対にある程度の大きさの何かがいました。今生きているのでその時に外に出なくて正解だったんでしょう。一応ナイフを枝にくくり付けた簡易槍を作ってはいたのですが、恐怖のあまりに手に取ることも出来ませんでした。なかなか寝付けないので何度も近くで隣の父親に「起きてる?」と声をかけていたのを覚えています。

 

寝てしまえば朝は呆気なくやってきました。二人共よく寝れずぐったりしながら下山しながら昨夜の事を話すと、父も猿の叫び声や枝の折れる音は聞いていたとのこと。動くと殺られる理論に基づき動かなかっただって…ホント?

 

「ワシは夢を見たんや。何者かがテントの生地をにゅ〜っと押してきたから、押し返そうとしたら明らかに熊の形で、押し返した所が丁度牙で…。ゔぁ〜っ‼️って叫んだら自分の叫び声で起きて…それからは一睡も出来なかった…」

 

それを聞いてオヤジも相当怖かったんだなと思い爆笑しました。下山中に、大きい立ち木の皮がバリバリになっており、爪痕があるある。小学生が見ても「熊」だと分かり、再び背筋が寒くなりながら、ひたすら無言で下山しました。

f:id:yappy777:20180621164656j:imageこんな感じでした

 

さすがにここまでのサバイバルキャンプはそれが最後になり、以後は山道の行き止まりでキャンプする位になりました。その当時小学生の子供が大人になって思うのは、余りにも無謀!何のリスク管理もしないバカ以外の何者でもないと思いますが、初めて死の危険と生の有難さを学んだ事も事実。その経験からか、自然の中に入るとやたら五感が研ぎ澄まされ、他人には聞こえていない物音まで聞こえ、何もない所からの視線も感じるように。どこかで生存本能のスイッチが入るんでしょうね。普段は目覚ましの音すら聞こえないのに(笑)親父としては言葉では教えることの出来ない何かを教えたかったんでしょうね。でも今の自分には同じ事を子供にしてあげる勇気がないなぁ。